ドイツの政治的なヤツじゃない方。
山体崩壊で津波が起こるのは知っていたけれども、そうかフィヨルドだと今でもこれが身近な危機として捉えられるわけかあ。地震以外で津波に警戒を払う国があるなんて、全然想像もしていなかったよ。
それにしても我々311のアーカイブがあるわけで、映像としてあまりにもフィクションっぽい津波災害だなあと感じてしまった。山体崩壊後にフィヨルドで起こる津波あとってほんとあんな風になるの? 車のガラスがいきなり割れたときは「えー!?」と思ったけど、引き波にさらわれずに逆さで気がつく都合の良さはかなり萎えてしまうし、あといくら何でもあんな危機一髪の地下救出劇はリアリティのコントロールが失敗してねえかなあ。主人公がトム・クルーズだったらそうなるだろうけど、全然そういう話のつくりしてないじゃないですか。
そもそもそういうザ・エンタメな話にするんだったら、もう少し妻の役柄に配慮が必要だと思う。宿泊客をバスに乗せたのは完全に裏目になってるし、息子を捜しに戻ったせいで心優しい婦人を犠牲にするし、挙げ句自分の力でパニクった旦那を殺すってちょっとさすがにあり得なくないですか。オマケにちょっと溺れたくらいで自分の夫まで見捨てかけるし……あそこで息子が奮起してなかったら完璧に戦犯ですよ。無意識にでもこういうつくりにしちゃうのは、ほんと良くないと思います。