ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ハクソー・リッジ

 

いやまあわかるよ。わかるんだけど、さすがにこの日本兵の書き方はヤバくねえか。そんなにキリスト教を一方的に喧伝したいのか。ホーリーバイブルが守ってくれるから君たちは戦えるのか。そこで戦争そのものを否定しないために敵を殺す味方を信仰に目覚めさせるのが映画の一番の山場になって、その余波として敵である日本兵は顔を見せずに異文化の残虐でクレイジーなハラキリサムライで、挙げ句慈悲深いキリスト教はそんな蒙昧な日本人さえ救ってしまうんだろ? いやーないわー。日本人の立場から見てるからかもしれないけれども、このポリコレポリコレうるさい時代にこういう映画撮れちゃいます? ってか沖縄戦で日本人をああいう風に描くのはマジでちょっとミスチョイスだと思うよ。事実に基づいた話ったってさー、さすがに普通もうちょい配慮するでしょ?

まーなんつーか、そもそも主人公のロジックがよくわかんねーよね。自分の身を守らずに誰かを助けたくてメディックに志願ってそれどう考えても論理破綻してないでしょうか。足手まといで他人死ぬぞ普通。挙げ句それを正当化するのが「みんなが行くから」とかしかないワケでしょ? いやー、彼が持ち上げられたのは戦場で飛び交う弾丸が偶然彼のヘルメットを掠めただけだったからで、除隊しろって判断そのものはバッチリ正解だと思うけどなあ。でもってその掠めなかった幸運が聖書のおかげとなるこの話のつくりはやっぱだいぶうさんくせーとか思ってしまう。

戦闘シーンの迫力は確かに「うおーすげーなー」って感じだけど、まあとりあえず今の技術があればこういうこともできるよねえ、としか思わない自分もいる。映像として面白いかっていうとそんなこともないよなあって感じ。