ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ジョン・ウィック:チャプター2

 

ジョン・ウィックってすげーなー。別にわかりやすい特徴があるわけじゃないのになんでこんなにキャラが立ってるんだろう? 単に強いとか怖いとかだけじゃなくて、例えば冒頭で敵のボスの顔がアップになるたびにジョン・ウィックのキャラクターで笑えるんだよなあ。キアヌ・リーブスの存在感がいいのかしら。それともやっぱ犬か。名前が「ない」って繰り返すだけで面白いもんなあ。ストーリーであーだこーだいうところってそんなにないのに、ただジョン・ウィックが暴れ回ったり怪我を負ったり酒を飲んだり裏切られたりするのを見てるのが楽しいってのもまあなんかずいぶん特殊だよねえ。あ、色んなものがもう適当にポーンと放り投げられている話だけれども、でも唯一「規範を巡るストーリー」っていうめちゃくちゃ抽象的なテーマがあって、そこだけで物語に大きなカタルシスが生まれちゃうのは面白いなあ。

まあそれにしたってやっぱりアクションか。一対多の近接戦闘でターゲットに優先順位をつけていくとか、やられるときは基本背後からの不意打ちで痛がるところをちゃんと見せるとか、そういった独自のアクションへの探求は相変わらず面白い。冒頭の車を使ったアクションはリフレクションがバリバリでめちゃくちゃ素敵だし。でも鏡張りルームでのアクションはもうちょっとちゃんとお膳立てをしてあげたかったなーとは思う。カメラは確かにすごいけど、せっかくの鏡張りルームなのに、ストーリー的な意味合いが乗ってこなくて大変もったいない。それよりならMoMAの作品展示の壁が戦闘での障壁になるという見せ方の転換の方がピンときたよなー。