ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ハンガーゲーム

 

ハンガーゲーム (字幕版)

ハンガーゲーム (字幕版)

 

うーんこのクソ怠さ。全然前提知識がなくとも小説原作であることがわかってしまうのは、映画としての描き方が上手くいっていない証拠だよなあ。

自分はどうも映画とか創作物を観るときに「ルール」とか「前提としての枠組み」に対してかなり注意を払ってしまうようで、この作品に関してはとにかくそこら辺が気になってしょうがない。この特殊状況を成立させるために色々世界設定を作り込む方向に舵きりしたのに、あんなどーしょーもない助け合い精神でハンガーゲームの屋台骨がぐらついたらダメでしょう。社会組織を成立させるための見世物のはずが、あんな主人公の全く場当たり的な行動で揺らいだら、そりゃそもそもその世界の仕組みの方が間違ってますってば。でもってそれに伴い場当たり的に変更されるルール、ルール、ルールにはもう呆れてものが言えません。いや、ルールが恣意的に運用される理不尽さはきちんとストーリーに織り込まれている構造にはなってるけどさー。ってかセネカて。毒杯て。変にテレビだのプロパガンダだの古風な演出持ち出さなくても、バトロワくらいばつん! と切り捨ててもらった方が説得力あるよねえ。

そして説得力と言えば、主人公の印象の弱さだよなあ。いかにもそこら変にいそうなモブ顔が、間違って舞台に上がってしまった感じ。入りはそれでもイイのかもしれないけど、ラストできちんと世界の価値観がひっくり返ったことが納得できるだけのカリスマを発してくれないと、この作品の展開は納得できません。まあ、ギリギリラストの自死の決断が良かったくらいかしら。

まあなんにせよタルい。こんな長尺でダラダラやる話ではないと思う。