コリン・ファースがずるい。ほんとうにずるい。とにかくあのホテル侵入パートのコメディとしてのデキが良すぎてねぇ。ハラハラドキドキのシチュエーションを並べるだけだったらまあこういう感じかーって思うんだけど、それを下半身晒したコリン・ファースがやるんだもんなあ。フロントの伏線もしっかり生かし切って、うーん最高としか言いようがない。今見たらこれ、脚本がコーエン兄弟なのね。なんか色々納得した！
……とかいいつつも、コーエン兄弟脚本でこんなもんなのかー、とちょっとガッカリしてもいる。まあ演出が変わっていたら色々あったのかもしれないけど、基本的にはそんなに面白くない内容だよなあ。序盤にわざわざじっくり時間を掛けて妄想結果を見せるのがそんな生きている感じがしないし、最後のパーティーへの導入は気が抜けているし、あとラストのどんでん返しも見え見えでちょっと……っつーか、あのどんでん返しやるのにラストでなにも持って出ていかないってのはアリなの？ あのトリックを完成させるなら、どうやって偽の絵を持ち込んで持ち出したかもきちんと描かないと全然フェアじゃないと思うんだけど……なにも持って出ていかないから、逆に「あーうんそんなわかりやすいオチにするわけないよねー」とか思ってしまった。
そんでなー、キャメロン・ディアスがなー。いやまあじゃあ代わりに誰がやるの？ っても思うんだけど、なんかこうしっくり来ないんだよなあ。魅力的なのはもちろんわかってるんだけども。単純に若さの問題だったりするのかなあ。うーむー。
あと、最後にトランプの名前が出てきていて笑う。ホントに大富豪の記号だったんだなあ。
