ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

九龍城探訪 魔窟で暮らす人々 - City of Darkness

 

九龍城探訪 魔窟で暮らす人々 - City of Darkness

九龍城探訪 魔窟で暮らす人々 - City of Darkness

  • 作者: 吉田一郎,グレッグ・ジラード,イアン・ランボット,尾原美保
  • 出版社/メーカー: イースト・プレス
  • 発売日: 2004/02/21
  • メディア: 大型本
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いやーこういう本がサクッとkidnleで手に入るのはいいなあ。まあ物理本でサクッと資料として開ける感じも便利なんだろうけれど、これは全部が美しいビジュアルというよりも市井の暮らしを描いたものであり、インタビューが大量に収録されていることもあって、まあ電子本でも全然問題ないなあとなるのだった。っていうか読むのはタブレットどころかPCモニタだったりするし、テレビモニタに映した方がサイズ的にはでかいしね。

色んなエンターテインメントのインスパイア元になっているだろう九龍城だけど、実際問題随分前に破壊されちゃっているし、映画なんかの映像で残っている作品も少ないしで、あんまりイメージが湧かないのよね。でまあ1回なんかでイメージを持っておきたいなあと読み始めたのだけど、いやー面白い面白い。意外に安全だったとか工場がクソたくさんあったとか衛生概念がヤバい中で食品作ってたとか歯医者がたくさんあったとか屋上で競走用の鳩が飼育されたとか、もうぼーっと思い出しただけで色々あって楽しすぎる。ここまで面白エピソードに埋め尽くされていると、阿片窟やらポルノ劇場やら娼館やらの記述がないのがだいぶ悔しい。時代的に証言を集めるのが難しいのはわかるけどね。

まーしかし、治外法権という状況でどんな人が集まってくるのかとかはかなりイメージが持てたし、知っている人ばかりで中は意外と安全だったとかはなるほどなあって感じ。あとは立ち退きの金の話がガンガン出て来るのがちょー面白い。香港はやっぱ住宅高いからなあ……