ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

殿、利息でござる!

 

殿、利息でござる! [Blu-ray]

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えー何このパッケのビジュアル。この話でこの見せ方するの? ひどくない? タイトルの滑りっぷりもひどいけどさ、いくらインパクト重視ったって作品性をねじ曲げるのはちょっと私好きになれないなあ。

内容的にも全然好きじゃなく、あーいい話で感動したい人向けの作品ね、という感想がまず出てきてしまってダメ。大きな見取り図は開始直後に描かれて、そこから先は大して捻りもない話を大して工夫もない演出でダラダラダラダラ続けられてしまって、はっきりいってクソ退屈。

郷土愛の話のはずなのに、その郷土の情緒とかを全然描けておらず、ただひたすら室内と街道セットの薄っぺらな空気の中で話が進んでいくのが辛い。冒頭の夜逃げパートだって、あの広い道路で正対するカメラでやる必要がどこにあるんですかね? 全然土地の臭いがしてこなくてほんとキツかったんですけど。

あと最高にくだらないと思うのが松田龍平の改心パートで、冒頭でアレだけ利息を嫌うキャラ立てしておきながら、それが人情話で条件付きながらあっさり認めてしまうのが本当に意味わからない。これだけ組織が縦に連なっている構造をとっているのだから、上に向かえば向かうほど組織側の論理が前面に出てこなければならないはずで、それがただの人情話(しかも郷土がペラッペラ)で薙ぎ倒されていくのがそもそもキツいんだけど、さらに上にたどり着いて明らかに異なった哲学を持つ人間にどう対処するかってところで、もっと強い人情話(のように描いているつもりだろうけど全然共感できない)をぶつけるってその工夫のなさがね……

感動したがって行く人向けの話だなあと思いました。