そ、そんな『ドリームガールズ』みたいなタイトルつけなくても……ソウルって言葉がどうしてもアメリカで黒人でのニュアンスを感じてしまって、アボリジニだしカントリー歌ってるしでもベトナム戦争だしキング牧師は死ぬしとどういう見方をすれば良いのか大変混乱する内容である。アメリカ以外の人種差別ってちょっと南アフリカのあたりを映画で囓ったくらいで、オーストラリアはそうかーアボリジニかでもアボリジニって黒人認識なのかーというレベル。そもそも「盗まれた世代」に対する知識が全くないものだから、うおーなんだそんな人さらいが半世紀前までガンガンやられてたのかそりゃあ普通に禍根を残すよね、と思った。
映画としてはリアリティのコントロールが結構面白くて、4人の恋愛模様やら人間関係の衝突やらが別に大きなドラマを生むでもなくオフビートな感じで同時進行していくのはなんか面白い。デカいライブの前に突然事件はボンとやってくるけれど、まあそれはそれとしてショーマストゴーオンで切り替えてフツーにステージが終わる感じ。まあ現実で生きていくってそういうことだよね、とか思っていると突然ガンとやってくるドラマティック展開で、後で読め手紙とかバリバリの死亡フラグが立つあの展開をオレはどういう顔をして受け取ればいいのか全然わかんないよ。そして当然のように死亡確認せずに落ち込んで実は生きてましたーで、星空キラキラキラーまでつくりもののリアリズムでハッピーエンド一直線だもんなー。あまりにあっけらかんとしていてビックリするよコレ。