ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

山口組外伝 九州進攻作戦

 

山口組外伝 九州進攻作戦

山口組外伝 九州進攻作戦

 

夜桜銀次って名前だけで一本撮ったんじゃねーかって映画だなこりゃ。ヤクザもの、って表現のイメージとは違うよねこの主人公。ヤクザっていうかただの狂犬。マジで狂犬。助けに行った自分の舎弟を撃ってケジメつけて病院に連れ込むとかもう頭おかしいとしか言いようがない。一応主人公だしなんかそれっぽくカリスマ背負わせなきゃって文ちゃんが一生懸命カッコいいキャラにさせてて、淋病エピソードなんかもブチ込んで好感持てるように描いているのだろうけど、いやー単純にクズでしょ。死に場所を求めていた、って言えば格好良く聞こえるけどそんなカッコいいもんじゃないよなーこの行動原理は。でもただ自滅型のクズってだけじゃなくて九州を巻き込んだ集団抗争の引き金となっちゃうクズなんだもんなあ。ちょっとスケールが違うよなあ。映画のキャラクターというよりも、その向こう側にいるだろう実録の夜桜銀次に思いを馳せてしまって大変複雑な気持ちになる映画であるのだった。

しかしまあ菅原文太格好良いなあ。体型的には特別に恵まれてるってワケじゃないと思うんだけど、むしろその恵まれてなさが大変魅力的というか……部屋の中で背中丸めてタバコを吸ってるそのシルエットが最高にカッコいい。そういや『仁義の墓場』の渡哲也の背中も丸っこくて、格好良く輪ないけどあれはあれで良さがあったなあ。