ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

イカロス

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Netflixオリジナルのドキュメンタリー。

最初はいわゆる『スーパーサイズ・ミー』的に、自分の体を張ってドーピングして自転車レースに参加して結果を出して、アームストロング以降の自転車界にイタズラ含みで一石投じてやろう、くらいの志で始まったはずの企画なのに、その時にドーピングのアドバイスを求めた医師がロシアのドーピングの検査機関の所長で、まさにそのタイミングでロシアが例の国ぐるみでの陸上競技ドーピング疑惑に襲われて、当事者である所長の亡命騒ぎが起こるという……リアルタイムでどんどん主題がスライドしていくその様が最高にエキサイティング。亡命してFBIがやってきて弁護士が今後の展望を練ってニューヨークタイムズが出てきてかつての同僚は暗殺されて、ってもう最初の自転車レースなんてどうでも良いよね。いやーこんな出来事起こったら無条件に面白いと言うしかないでしょう。何この奇跡?

つい先日ランス・アームストロングの映画観たのと、あとちょうどオレ今オリンピックの利権の本を読んでいるところに、 ワールドニュースでお馴染みのプーチンのクッソうさんくせー情報操作がブチ込まれたもんだからもうこれ最高ですね。政治闘争に負けて精神病棟にブチ込まれて向精神薬の実験台にさせられるってヒッチコックのスリラーかよ! やべーよロシア。やべーよプーチン。マジやべえ。

全体的に構成もキチンとされているかよくわかんなくて、っていうかたぶん全体が混乱していて、オーウェルの警句とかそんなうまく機能してるか? とか疑問に思わなくもないけれど、そういう整理されてないつくりがむしろこの制作者の混乱を表してそうでもう最高。だって最初はもっとお気楽カメラで撮ってたじゃん。いやあ、事実は小説よりも奇なりってこういうことだよなあ。