実は伊丹十三は初めてなのだった。『マルサの女』も今度ちゃんと見よう。
映画はなんて言うんだろう、学習映画? マンガとか小説とかこういう専門的な知識を学ぶことそのものが楽しく思える形式ってあるよね。周防監督の映画とか。ただこの作品が映画っぽいかと言われると、うーん顔ぶれは見事だけれどもあんま映画って感じがしないなーってのが正直なところで、いつも思うけどこの差はなんなんだろうなあ。カメラ? ライティング? 個人的には冒頭のガッツ石松パートのチープさでうーん正直あまり好きなタイプじゃないなーとなってしまった。
主役の芝居もあまり迫力感じないなーと思うし、ヤクザも別に説得力出てないよなーってところに、しかしそれでもなんか映画っぽいのは劇伴の力なんではなかろーか。ドコドコドコドコ鳴り続ける音楽でなんかテンション上がって画面を見続けてしまう。なんかコレに似た感覚あったよなーと思ったら、アレだ、『ダンケルク』だ……ってのは言い過ぎ?
にしても憲法が機能することで公共の利益が守られることをここまで高らかに歌い上げられると新鮮でありますね。組織とか仕組みとかってエンタメにかかると基本そのネガティブな効能が語られがちだけど、そもそもそれってその組織とか仕組みとかへの理解がきちんとあることを前提とすべきなワケで、うーんそもそもオレらはもうちょい憲法とかについて思索を深めた方がよいのではないかなーと思わされました。まあこないだレッシグ読み終えたばっかだから、というのもあるけど。