ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

地上より永遠に

 

地上より永遠に [Blu-ray]

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エンディングの味わいが53年の映画って感じがしないのはなんでじゃろ。悲劇のエンディングがあまりドラマティックというかヒロイックじゃないからかしらねえ。いかにもドラマティックなラストではなくて、別に戻らなくていい戻り方で必然性もなく殺されてしまったから? ちょっと不条理っぽいのかしら。

まあ何はともあれシナトラがおいしすぎる。そもそもポジション的にとてもおいしい役柄のところに、突然襲いかかる理不尽な悲劇。それまでワリとまったり話が進んでどうすんだろ? と思ったけど、死亡後のラッパ吹き含めてあのエピソードで全体がぎゅっと締まった感じがする。

かーらーのー、パールハーバー。現実の映像も使われているけれども、日本兵が直接出てきたりするわけでもなく、むしろストーリーはそんな混乱した戦況を背景として主人公の悲劇を紡ぐ。ラストの船のエピソードはちょっと笑っちゃうくらいに決まってる。

しかしなんなんだろうなあ軍隊って。なんでそんなに軍隊に命を懸けるのか、イマイチよくわかんないや。ハードボイルドに己の善を貫こうとする人間がなんで自明のこととして軍に身を投じることができるのか。戦後まだ間もない時期だからリアリティがあったのかなあ。そもそも日本じゃあ軍隊がピンとこないのが原因? あんなナチュラルに不倫しちゃう辺りとかも含めて、うーんやっぱ価値観違うわ……と思わされました。