ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

デルス・ウザーラ

 

デルス・ウザーラ(字幕版)

デルス・ウザーラ(字幕版)

 

な、なんでこんなに画面がチカチカするの? 緑の森を撮ったときの画面のちらつきが気になって気になってしょうがない。フィルムの問題? それとも保存状態? っていうか黒沢的にはコレはオッケーだったのだろうか? リマスターでちゃんと修正したバージョンで観たいよなあコレ。

まあしかし映画の内容は最高に面白くて最高だった。「カピタン!」真似せざるを得ない。自然を相手にサバイバルして、そこに異文化の交流を持ち込んで友情させるだけで、こんなに面白い映画になるんだなあ。いやあ、巨匠のドストレートをズガンと投げ込まれた感じ。

まあ何はともあれ湖の一夜のエピソードで、今まで映画を観ていてあんなにハラハラドキドキしたシーンはないですよ。氷の上で迷うシーンの絵作りの不気味さだとか、緯度が高くてなかなか沈まないんだかわからない夕陽逆光の草刈りシーンの長さだとか、横殴りに容赦なく吹き付ける風雪の勢いだとか、あんなにじっくりにじり寄る「死」を意識させることができるだなんて……うーん、参りました。

しかし『ドクトル・ジバゴ』でも思ったけれど、雪原を歩くシーンの叙情ってすげーなー。画面一杯が白に覆われて、その中でポツンと歩く人影は死と隣接しているみたいな感じ。線路を見つけた時の感動も、まあなんとなくわかる気がします。