ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

暗殺教室

 

暗殺教室 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

暗殺教室 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 

まず何より構造がかなり強固で全体の構成がしっかりしているこの話を、週刊少年ジャンプでちゃんと完結させられるんだなー、という謎の感慨がある。オレジャンプは全く詳しくないんだけど、週刊誌でこういうことをやるなんて全然イメージになかったなあ。

しかしまあ構成がしっかりしていることでマンガに面白さが出ているかといわれると、うーんよくわからんなーというのが正直なところ。リアルタイムで追いかけていったら成長を疑似体験みたいなことができるのかも知れないけど、自分はまとめて読んじゃったからむしろ完成度のバラツキが目についてなあ。殺せんせーがいきなりマックスに強くて変でさーどんな話? と思ったら、次々に登場する新キャラはインフレするっていうよりもむしろストーリーの都合に合わせて強さが減ぜられていく感じで、最初はその存在の突飛さで凄まじく吸引力を持っていた殺せんせーもどんどん常識的な思考回路の持ち主になっていって、挙げ句超どーでもいい理屈であの身体になった理由と先生になった理由が語られて、でもってなんの捻りもなくラストの悲劇が悲劇として語られちゃうわけでしょ? うーん、これだけ時間をかけて悲劇を演出したにしては、イマイチ響かないラストになっているよなあ。

このマンガで一番目立つのって殺せんせーのインパクトとだと思うんだけど、たぶんそれがすごく常識的で当たり前のストーリーと競合を起こしちゃってる感じがする。このデザインだったら普通「人間には理解できない思考回路」というキャラクターを見出して、もっとワンダーな結末とかを求めちゃうじゃないですか。それがフツーの人間らしい悲劇に回収されちゃうのが一番ガッカリした点だった。なんか全然想像を超えていかないというか。でもって週刊マンガには、やっぱりそういうドライブ感を求めちゃうんだよなー。