ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

パリ、テキサス

 

パリ,テキサス コレクターズ・エディション(初回生産限定) [Blu-ray]

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またパリの映画かよ! と思ったらちょっと違った。

実はヴィム・ヴェンダースって『ベルリン・天使の詩』とあとドキュメンタリーくらいしか見てない? 『時の翼にのって』って観たんだっけ? あんまおぼえてない。のでまあ、この人のストーリーの語り口って正直全然期待してなくて、だからこの映画をみてすげービックリしてしまった。っていうかこの映画の展開で2時間半近くやる? いやまあさすがにたっぷりたっぷりでショージキたるいなーと思うところもないではないんだけど、でもこのシンプルなストーリーがシンプルなだけに強力な牽引力を持っていてズルい。ズルすぎる。記憶喪失を使って過去の謎と主人公の振る舞いの危うさと家族の回復というまあこんな目が離せない道具立てをよくもまあキッチリ料理しきったもんだ。すげーわ。

そしてやっぱり印象深いのはあのエロブースで、あそこでのやり取りは息をストーリー含めてホント良く撮れてるよなあ。もちろんそもそも鏡効果が強烈に効いているのはあるのだけれども、マジックミラーの光オンオフとカメラの切り返しであそこまで工夫して見せるのってメチャクチャすごくないですか? それまで男側から観れなかった夢の空間だったのが、初めて切り返しのカメラで壁の剥き出し防音材明らかになったときのショックたるや! いやー、もうあのシーンだけでも観る価値ありました。