ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

アルジェの戦い

 

アルジェの戦い≪最終盤≫ [Blu-ray]

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これイタリアの映画なのか。そりゃまあフランスでは撮れなかったかも知れないけど、イタリアってそんな映画に革命思想を求めていたのかやっぱよくわかんねーなあ。ドイツが歴史に対してどう向き合っているかは映画の端々から感じるけど……うーん、もう少し戦後イタリアの歴史を見直した方がイイのかもしれない。そしてイタリア映画でやっぱり鳴り響くモリコーネがたまらん。

アルジェリアを舞台に独立のあたりをやってるわけですが、まさかこんなテロリズムをポジティブに捉えた作品にぶつかるとは思わなかった。もちろん民族自決の原則からして植民地支配というのがそもそもネガティブなのはわかるけど、現在映画に現れるテロってそういった視点からはほとんど描かれていないのでかなり新鮮。そもそもこの辺りの年でアフリカがボコボコ独立したというのは教科書で知っているだけで、具体的にどんな経緯を経て彼らが国家を勝ち取ったのかは全然想像もつかなかったので、あーそうだよなあそれまでの体制をひっくり返すのだからそりゃあこういう血が流れざるを得ないよなあ、と打ち拉がれるのだった。

にしてもなー、最終版のエピローグ的な箇所はいいようのない感動に襲われてしまうなあ。虐げられた民俗が独り立ちするために国旗を掲げて、しかもそれがなんの特別なきっかけもなかった、というのが泣かせる。日本にいるとナショナリズムなんておっかねーなーあんまり近寄りたくねーなーとしか思わないけれども、自由の国だって授業のたびに国旗に忠誠を誓わせてるわけで、毛嫌いして目を背けるんじゃなくて、それがなんのために要請されるのかをもう少し冷静に考えてみる必要があるのかしらと思った。