ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

アメリカ

 

Umrika by Aashish Bhatt

Umrika by Aashish Bhatt

 

Netflixはこういうマイナーなところからよくわからん映画を掻き集めてくるので楽しいなあ。サンダンス映画祭のワールド・シネマ観客賞とかいわれてもすごいんだかすごくないんだか全然分からない。

映画は冒頭のアイディアが抜群に良くて、主人公が田舎の村を出るまでの下りが最高に素晴らしい。インドを舞台にした映画って、『スラムドッグ$ミリオネア』とか『ガンジー』とか『ムトゥ 踊るマハラジャ』とか『きっと、うまくいく』とかで、インドの地方の生活感とか正直想像もつかなかったんだけど、そうだよなー情報の伝播の速度が増したときに地方の村から都会を観たときの光景ってあんなんで、大小はあれど国や文化を越えた普遍性があるんだろうなーなんて思った。

しかしその「憧れへの視線」の構造が強烈過ぎて、中盤以降村を出てからの町のパートがずいぶん肩透かしのように思えてならなかった。憧れの視線の先にいたはずの兄が実はこんな事情でこうせざるを得なくて、というのをドラマにするのはわかる。虚像だった憧れに向かって自分が船出するラストもとても理にかなってる。理にかなってるんだけど、中盤のドラマがワリとどうでもいいというか、ちょっと空転してるような気がするんだよなあ。もう少し興味の持てる話で中盤を転がすことはできなかったのかしら。