ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

M

 

フリッツ・ラング・コレクション M [DVD]

フリッツ・ラング・コレクション M [DVD]

 

なんか最近フリッツ・ラングづいてるな。古典をちゃんと見るのは大変良いことだと思いますと自賛。

借りたDVDの冒頭で淀川さんが解説してたけど、いやーホントに冒頭の風船が怖い。前半のザ・モンタージュがキレッキレで、さらにあんな効果的な音響の使い方されちゃったら、もう土下座モノであります。ライティングやら編集やら、さすがの巨匠フリッツ・ラング、ホント素晴らしいです。

中盤の追跡パートはザ・サスペンスって感じ。まだ洗練されてないなあとは正直思うけど、時間制限やら予想外のトラブルやらを埋め込んで、さすが上手くやっているなあという感じ。もっとも解説が上手すぎて、もっと「M」を巡る話になるのかなあと期待しちゃったんで、そこは残念ではあった。ヒッチコックだったらその「M」の文字だけをテーマに一本つくれそうな内容だよねえコレ。

しかし終盤の人民裁判はなんなのかしら? 当時のドイツの社会背景と関係あるの? 当時はナチスとか出てきてそうだしなんか安易に結びつけちゃいそうだけど。裁判モノって社会の状況とか欲求とかをストレートに拾い上げられるから、きっとそういうバックグラウンドがあったんだろうなあ。