あれーオレ感想書いてなかったっけ? 読み終えたの結構前で、普通なら内容大体忘れてるところだけれども、この話はなんかずいぶんはっきり覚えてるなあ。
というのはやっぱりこの巻のストーリー構造が明確なのがデカく、身内が狙われるってのはお約束だけどやっぱり破壊力強いよね。しかもそれが魅力的なヒロインの過去の友人を絡めて語られるんだから、「えーちょっとそれ都合良い偶然すぎません?」なんて野暮なツッコミは読んでるとき全然感じないのだった。首謀者との知恵比べや奪還劇含めて大変劇的な話だよなー。
あと忘れちゃいけないのは薬中の心理描写で、読んでて頭が痒くなってくるようなあの文体はやっぱりうめーなーと思う。特段ドギツイことをしているわけじゃないけど、薬中の見る世界がはっきり伝わってくるもんなあ。兄弟という道具立てと舞台の距離感のマッチングも素晴らしいし、うーん、この巻は今のところシリーズで最高のデキではないだろうかと思っております。いやー、面白かった。