ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

南京! 南京!

 

南京!南京! CITY OF LIFE AND DEATH(香港正規版)

南京!南京! CITY OF LIFE AND DEATH(香港正規版)

 

すげえなあ。こんな映画撮られてんだ。いやあすげえ。

というのはまず何よりも冒頭の市街地での戦闘が印象に残ったからで、あんなにバッチリスペクタクルな戦闘シーン描かれるなんてビックリしてしまいました。それだけでもう満足しちゃった部分は正直ある。

日本人の視点、というのもかなり重要で、例えば妻と別れての銃殺シーンの長いカットとか、フォーカスであんなに魅せちゃうんだからすごいよなあ。新年の祝いを持っていって飴舐めシーンとか、窓から無造作に子ども放り投げシーンとか、単体で印象に残るシーンが満載で、いかにも映画を観たって感じ。作品と現在とを繋ぐエンディングって他の映画でも結構あって、『シンドラーのリスト』とかがぱっと思い出せるけど、この映画のラストはすげえ印象が強くてなんなんだろうなあ。エンディングの演出をわざとらしいくらいガッツリやったからだろうか、それとも自分が日本人だからなのだろうか。

にしてもやけに集団カメラ目線の印象の強い作品だなあ。群衆が何かを口にするわけでなく抗議するわけでもなく、ジッとカメラを見つめ続ける。途中で「中国万歳!」とか叫んで虐殺されるシーンがあったけど、そのなかでたったひとり黙ったまま死んでいくほうが印象に残るわけで。それはこの映画全体のスタンスでもあって、ただ無心に作品に向き合うと良いんじゃないかなあ。