『ドローン・オブ・ウォー』でテーマになっていたドローンでの戦争のドキュメンタリー。映画として脚色されてた部分とかが見えてきて大変味わい深い。特に映像の細かさがあの映画の印象よりメチャクチャ荒く、いやこの映像で爆撃の可否を判断してたのかマジか。何よりもそこがすげえショッキングだった。ドラマで脚色があるのはまあ当然だろうなーと思ってたけど、映像の精度ってあの映画の根底を支えてたからなあ。
基本的にはPTSDというか、ドローンで人を殺すことに対する罪の意識がトーンを決めているんだけど、その一方で国の機密事項に対する圧力が全体に影を落としている感じが大変やばい。というか怖い。個人の良心から導かれた告発が国家の利益のために目に見えない力で殺されていく。比較的近い出来事で、しかもリアルタイムで出来事が進行していくもんだから、いやーなんとも言えない気持ち悪さがありますね。
最近映画を観ながらアメリカって国について考えることがだいぶ多くなったんだけど、なるほど政府に対する不審感ってこういうところから蓄積していくのだろうなあ。この居心地の悪さを味わえただけでも、見て良かったと思える映画でした。