いやーびっくりした。面白い。まさかこのタイトルでこんな面白い作品が出てくるとは思わなかった。堪能。まあストーリーが良いとかそう言うのでは全然ないけど、話の邪魔をしない程度にはしっかりしている。ちゃんと伏線は回収するし、話の展開もスピーディーで全く間延びはさせない。このリアリティでやられるから、ラストの爆発にも別に突っ込み入れる気にはならないしなあ。オチのどーしょーもなさとかも、このジャンルの作品としてはむしろ適切な感じがします。
でもすごいのはＳＦＸだよねえ。ザ・特殊効果。宇宙の謎生命体が謎のままこんな気持ち悪く迫力持って襲ってくるのがまず最高。普段意識しない天井からのアタックの恐怖とか底の見えない排水溝や下水道の底からの恐怖、ぶよぶよした物体が質量で扉を押し潰す恐怖といった風に、様々なベクトルで恐怖演出してくるのがすげえ。そしてそれを成立させてる特殊効果。人体が溶けたり伸びたり千切れたり、これでもかというほど繰り出される恐怖演出のオンパレード。常日頃見ている人体が変質していく、というのは根本的な恐怖を誘うよなあ。ふと思ったんだけど、人間が人間でないものに変わっていく恐怖って、死体の腐敗に通じるものがあるのかもしれぬ。
