どうでもいいけどまとめ買いしたらこの表紙がKindleにずらずらずらーっと並ぶのが面白すぎる。アンディ・ウォーホルかよ。
「本格将棋漫画」ということでさーてどれだけ本格なのかなーとおもって読み始めたらほんと本格でビックリする。ってかこれ明らかに将棋ある程度指せないと面白さ大幅減だよね。そこかしこに差し込まれる次の一手! 全編に作者の「俺は将棋強いぜ! すごいだろ!」って感じが漲っていて、正直着いていくのが大変です。いやはや、麻雀漫画の「何切る」って漫画向きの手軽さでいいよね。将棋とは大違いである。
でもこの本格感でいったいどんなストーリーをやるのか、と思ったらなんと奨励会入会からをじっくりたっぷりやっていて、いやそれ以前にまず真剣師の話をガッツリやるんだからもうこの本格っぷりは24手組も真っ青であります。当時の奨励会のあれやこれやを自殺者まで含みながら色気がスーパーツンデレひとりで引っ張って、「こんなシブい題材で大丈夫?」と思ったら全然大丈夫じゃなく打ち切り的に終わったのは参った。まだ全然派手なところ出てないじゃないですかもう!
今はポツポツ見られる将棋漫画だけれども、表現方法がまだまだ洗練されてないよなーと言うのが非常に良くわかる。「将棋の駒が光る」ってマジで偉大。専門的な知識の裏打ちのある物を、いかに直感的なエンターテインメントとして仕上げるか、という技術が進化してきたことが、逆に思い知らされちゃうよなあ。
にしてもアレだ、なんでこんなにヒロインズが魅力的じゃないのか。色気で盤外戦仕掛けてきたときには、対して魅力的じゃないヒロインにでも色香には迷っちゃうという奇妙すぎるリアリティに笑いが止まんなかったよ。