ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

僕だけがいない街

 

僕だけがいない街

僕だけがいない街

 

その声でモノローグ入れられるともうどうしても「世界遺産」。しょっちゅう意識が世界遺産に引き戻されてギュイーンってテーマ曲が流れてしまう。いや最初は慣れなかったけど時間がたつにつれてギュイーンにもだんだん慣れてくるかなーと思ったけどやっぱり慣れない、というか最近の世界遺産の音楽選択はちょっと主張が激しすぎてもう少しSony presents時代の選曲を見習って欲しいけど世界遺産の話はどうでもいい。

ということで僕街映画版ですが、まあ漫画の映画化作品にはありがちな「原作の演出力のすさまじさを再確認するデキ」でありましたね。いやまあ実写化において原作で前半を牽引したヒロイン&母親のキャラ力が発揮できなかったのはしょーがないかもしれないけど、そもそもリバイバル時のパッとしなさとかを見るに演出がちゃんと機能してないよなあ。ローキーすぎる夜の絵とかはめ込みすぎてしかもあまり冬の空に見えないあのカットとか、あとリアリティにこだわるのは良いけどおかげで全然見栄えのしない部屋のライティングとか、随所に「うーん映画だったらもうちょっと頑張れるんじゃないのかしら」と思うシーン多数。シナリオ的には二時間にまとめるべき所をまとめてあるなあという気もするけれど、この切り取り方だとどうしたって児童虐待の話になるわけで、そうするとこの漫画を引っ張ったリアリティではちょっとしんどいよなあ、とか思う。唯一手放しで良かったのは、タイトルの元になるあの文集を読むところで、ああやって音と映像と編集で見せられると、少女のポエムはやっぱり胸を打つんだなー。

あとどうでもいいけど個人的に収穫だったのはスローモーションの駒を落として通常スピードで再生すると画面がパキパキするのを確認できたこと。まあ理屈で言うとそうなんだけど、ブラーがなくなる24フレ? ってあんなにパキパキするんだね。