ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

龍の歯医者

 

前編・天狗虫編
 

 クッソ厳しい。なんでこんなんこの座組でアニメ化したんじゃろ……

序盤パイロットで創ったところなのかな? 絵作りのキツさがストーリーの導入の最も大事なところをダメにしてて嫌な予感がしたけれど、いやはや全く不安的中の内容でした。っつーか「異世界に主人公が慣れてゆくパート」をダイジェストでお送りするのに最高に呆れた。そこってこの作品でもっとも重要で最も繊細で最も美味しいところでしょーに! こんな短いパートをダイジェストで成立させるのって、『カールじいさんと空飛ぶ家』くらいの奇跡的な演出がないと無理でしょう。脚本への期待はゼロから見始めた本作品ですが、しかしホント脚本がきついときつい話だよなーこれ。特に後半なんか主人公の行動が心底どうでもいいもん。

いやまあそれを補うのが映像のマジックなのかもしれないけど、コンテとかもちぐはぐなパートが多くてストレスフルで参りました。なんでそこ間に柱? とかなんでフレームに収めちゃうの? とか。走るウマももうちょっと上手く描いて欲しかったなあ。いやウマに銃が当たったのには最高にビビったけど。

「歯」というパーツが持つ重要性だとか象徴性だとかを引き出してそこに奇想天外な設定を載せる、という舞城節は大変素晴らしく、たぶん舌なんかもアレだけ力を入れるべき象徴的意味がありそうだなーとかは思うんだけど、それらの良さが映像化に際して大きくスポイルされちゃってる感じ。いやー、きつい作品だったなあ……