ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

山田孝之の東京都北区赤羽

 

大傑作。基本的に連続ドラマは見ない人間なんだけれど、モキュメンタリーを漁っていてこんな傑作にぶち当たるとは思わなかった。

っていうかこれ、モキュメンタリーであることを知らなければ普通に信じちゃってるよね、絶対。いやよくよく考えると構成が良くできすぎていてドキュメンタリーなわけがないんだけど、「山田孝之」という役者を中心に置くことでそのドラマティックな展開が成立してしまうのが本当にすごい。役者の人生だから劇的であっても成立する、というある種逆転の発想だよなーこれ。最終話は役者が役者であることを肯定することで自らの証を立てる、それが劇中劇になるという、いや理屈で言うとそれ以外にあり得ない展開で正しすぎてもう嫌になっちゃうんだけど、それを決意した山田孝之が正面アングルで向かって歩いてくる最終話オープニングでもうすでに号泣だもん。劇中にあんな大仰な演出ブチ込まれても、いやもう大正論なので成立してますはいすいません私が悪うございましたって感じで見続けるしかない。いやあすごい。なんなんだこのドラマは。

あとさらに感心させられたのはその役者の自然な演技と対置される素人のストーリーテリングで、ジョージさんの怒声がなければこの構成は成立しない。いやほんとよく素人の人間にそこを手渡しできたよなあ。なんか奇跡的なことが起こってるとしか思えない。すごい。とにかくすごいものを見た。