ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

マスク

 

マスク(字幕版)

マスク(字幕版)

 

俺の記憶が確かなら、コレ「CGがすごい!」ってことで結構盛んに取り上げられてた気がするんだけど、いやまあ確かにすごい。というか、CGという技術がこなれてきちんとメインを張れる時代がやってきて、それを活用している喜びが全編に溢れている感じ。だから今だとかえってこういう「アニメのあの動きを実写でできます!」というわざとらしいくらいの強調は難しいんだろうなあ、と思う。いいタイミングで出た映画なんだろうなあ。

とはいえその「CGだからできる表現」に「犬」がタイマンはってワンダーを作ろうとしているのもまた示唆に富んでいる感じがして良い。生だからこそ生まれる驚きと、CGだからこそできる驚きが、両翼を担って一本の映画を成立させている感じ。だいぶ好感が持てます。

が、それにしても、マスクのキャラクターがちょっと弱いんじゃないかなあ。いやまあマスクを被っているから全身の大袈裟なアクションや台詞回しで見せるのがメインになる? のかな? ジャケットも顔を隠してるし。だからマスクを被ってからのほうが演劇調でコミカルになるのは理にかなってるけど、それの裏側である日常パートもコミカルな演技でリアリティにそこまで差がないみたいな感じがするのは、どうなんだろうなあ。いやまあ全編そういう感触で撮ってるのはわかるんだけど……

あと、ミュージカルシーンのライティング、暗すぎませんかね? 全編で雰囲気を出したいのはわかるんだけど、ミュージカルのキモって歌う人間の感情の発露だと思うので、コレだけ暗くて表情見えづらいとちょっときついなーと思いました。やっぱマスクだからしょうがないのかなあ……