ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ブレア・ウィッチ・プロジェクト

 

何にせよこの画。至近距離からライトを当てたこのドアップ。画面一杯に鼻毛を見せることも辞さないこの説得力。POVとホラーって枠組みをはなんだかんだいって超強力で、全編通じてかなりリアリティがある演出になってるけど、でもまあ映像的にはそんなに変化もなく散文的で退屈……とか思ってたら、いきなり顔がドーン! と画面全体に迫ってきてもうこれ嫌でも画面に引きつけられざるを得ない。いやあ、演出だなあ。こんな画がこんな迫力を持って迫ってくることって本当にあるんだなあ。すごい。

ストーリーに関してはまあ、別にオチを期待する話でもなし、こんなものかなあという感じがする。自分怖いという感覚があんまりよくわからないんだけど、見せないことで恐怖を掻き立てるという演出が採用されてたぶん正解っぽいというのはよくわかる。だからラストに何かを求めるのはちょっと。

しかしまあ森だよね、森。どこまで行っても景色が変わったようには見えず、ただ川と倒木だけが正気を保証する。昼と夜は容赦なく繰り返されて、見ている方も徐々に時間感覚を狂わされていく……ウィッチというよりも、森そのものが恐怖の対象なんだろうなあ。