ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ゴジラモスラキングギドラ大怪獣総攻撃

 

「バラゴン」で検索したら「かわいそう」って予測が出てきて笑った。みんなやっぱりそう思うよね。

いやー、しかしコレは大変良いのではないだろうか。人間側のドラマを父娘の関係性に絞って散漫にならないようにしたとかいうのも大変クレバーでよいと思うのだけれども、何はなくともゴジラを敵味方なく戦争で亡くなった人の怨念に見立てたのが素晴らしい。ゴジラを戦争そのものと置くことで、足元で踏みつぶされる人々(大変良く描けている!!)に納得のゆく必然性が生まれているし、人間側の防衛軍のポジショニングもかなり明確になっている。ラストの特攻でちゃんと帰ってくるシーンは、いやまあお話的にはそうならないわけがないんだけども、それでもやっぱりジーンと心を打つ感じ。大変良い。

しかしいろいろすったもんだがあったとはいえ人間(しかも単独の!)の力でゴジラを倒すという筋書きはビックリしたなあ。あれは父と娘との関係を軸に、組織としての自衛軍をちゃんと描いたからこそ、成立したのかなあ。いや、アレが見られただけでこの映画素晴らしいと思いますはい。

 

あと土着の歴史にここまで寄せるのねーというのは大変面白い。はっきり言ってバラゴンもモスラキングギドラもあんまり和風って感じがしないだけに、それまで呑み込んでしまう怪獣映画の懐の広さというか節操のなさというか、そういうのを思い知らされた。