ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

デウス・レプリカ

デウス・レプリカ (HJ文庫)

デウス・レプリカ (HJ文庫)

以下雑感。
・主人公が能力を使うことのトレードオフがきちんと描写されていない。この巻単体で見たときの物足りなさの原因になっているように感じた。
・異世界への第一の導き手であるヒロインがかませになってしまうのは、まあある意味仕方がないことなのかなあ、とは思う。ただ、実力が劣ってもなお、主人公の心の支えになる気高さのようなものは描写されてもいいのではないか。
ライトノベルにおいて「主人公が敵を殺すか否か」というのはたぶん重要な点なのだが、そこを流れでするっと抜けてしまっているように思えて消化不良。
・何百年も生きてきた不死の敵のロジックが、たかだか十数年生きただけで特別な経験もしていない主人公の正論に打ち破られるんだけど、それってきちんと主人公の立ち位置を説明しないと茶番に感じられちゃうよなあ……
・全体の印象として、色んなところから引っ張ってきた既視感のある材料で手なりに作品をつくってみたら、結局骨組みで無理が出てきちゃった……という感じ。