2009-06-10 スメラギの国 書籍 スメラギの国 (文春文庫) 作者: 朱川湊人 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2010/09/03 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (5件) を見る 視点を分けたことで猫と人間両者の視点のすれ違いがストーリーの肝になるのかと思ったが、上手く機能していないように感じた。ラストの精神感応が救いになってしまっているあたりは最悪で、あそこは両者が取り返しのつかない自分の罪に愕然としつつ、それでも殺し合いをやめられないグロテスクな戦いを続けてこそ、これだけの虐殺に意味が見いだされるのではないか。 わざわざ視点を増やしてまでヒューマンドラマのいい話にする意味がわからない。結局何がしたかったのか。