変えられなかった自分を変えて、少しずつ周りの環境に影響が出ていくプロセスは、感情移入の点など非常に良く書けていると思う。後半の時間の飛ばし方なんかも読んでいた限りではものすごく自然に感じた。
しかしまあ思考実験なのはわかっているとはいえ、女友達と仲良くなるだけで男子の成長が肯定されハッピーエンドを迎えるってのは、非常に抵抗がある。キャラクターを装置として見たとき、作中には恋愛対象の女性3人(とマスコットキャラ)しか存在していなくて、それでも物語が成り立ってしまうのは、果たして良いことなのかどうなのか。