ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ケーブルガイ

 

ケーブルガイ (字幕版)

ケーブルガイ (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

このジャケずっと印象に残ってたけれど、あー、ホントだよく見たらジム・キャリーだ。全然気付かなかったよ(ひどい)。

ベン・スティラーのコメディーってなんか過剰でいつもビミョーに乗り切れないのだけれども、この話もなんかそういうところがあったなーなんでだろう。ジム・キャリーのウザさが最高に生きてると思うんだけれども、うーん……謎。ストーリーも、このくらいシンプルにするのはわかるんだけれどもなあ……ベン・スティラーがあんな感じで出てくるオチも含めて、うーん、ちょっとバックグラウンドがよくわからんなーというところではありました。あと謎の中世カフェね。

いやまあしかし、これってテレビっ子への過剰な思い入れとかがないといかんのかしらねぇ。ベビーシッター代わりのテレビとか、まあ理屈としてはわかるんだけれども、そこにあんまり共感ができないというか……しかもその共感対象がこのジム・キャリーなわけでしょ? うーん、やっぱりそこらへんが辛いよなあ。

あとそれにしてもジャック・ブラックが一般人役で出て来るのがなんか面白い。そうだよなージム・キャリーがいたらジャック・ブラックもあのくらい一般人に見えちゃうよなー。

オデッサ作戦

https://www.netflix.com/title/80202236

な……なんだこのドキュメンタリーは……

まあ冒頭の潜水艦購入のくだりが一番面白かったよね。ロシアに「軍用の潜水艦は買えるか?」って聞いたら、「ミサイルつきか? 不要か?」って聞き返されるヤツ。あのジョーク鉄板過ぎるでしょ。

まあとにかく冷戦終結ソ連崩壊時のヤバさがいまいちよくわかってなかったので、あーなるほどそういうことになるのかーと大変合点が行きました。そりゃまあカオスになるよなー。ってか国家が解体されるとビジネスチャンスが生まれるってのはああいうことなのねー納得。

とい学びがあるのと同時に、やっぱマイアミやべーなーという圧倒的な感慨が襲ってくる。さすがアメリカのチンポ。さすがペイン&ゲインを生み出した場所。いやー、1回行ってみたいもんであるなー。

あと、謎の国際逃亡犯も最高。っていうかなんでインタビューとれてるのかマジで謎。なんか全体的に中心の3人のキャラが濃いよね。実業家もパブロ・エスコバルを名乗るとか肝っ玉デカすぎるしさ。オマケに現在も服役せずにふつーに生活できてるとか、いやー……

まーその全体的な印象は散漫というか、エピソードが断片的でどういう話を語っているのかは大変わかりづらいドキュメンタリーではあるけれども、空気を味わうには良いのではないかなーと思いました。

フロントランナー

 

フロントランナー ブルーレイ&DVDセット [Blu-ray]

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  • 発売日: 2019/07/03
  • メディア: Blu-ray
 

うーん、これ今見ると大変味わい深いですね……ある程度抑制をされることを避けられないメディアの役割が、技術の発達でユーザーに移った現代だと、この問題が一気に加速して、トランプみたいなことが起こるんだなーすげーなー。映画自体というよりも、今このタイミングでこれを見ることに意味があるっつーか。

 私的な問題と公的な問題の間を繋げる今の me too とかフェミニズム運動の重要性みたいなの、まああんまりよく勉強はしていないのですけど、多分大事な働きをしているのだなあみたいなかんじになりますね。大統領という理想を捨てて、家族という私を選んだラストの選択は、まあちょっとストレート過ぎてそれでいいの? と思わなくもないけれども、まあしかしそれはそれでいいんだろうなあと思います。

あとなんだろうこのカメラワーク。最初ロバート・アルトマンっぽいな、みたいな感じがなんとなくしたんだけれども、長回しで同じシーンを撮りながら音声のコントロールで焦点を向ける場所を行き来させるのって、これ結構面白いですね。まあ、こういうのいって情報の断片からそのバックグラウンドを連想しなければならないのだろうから、ちょっと異文化で前提知識がない自分みたいなのにとっては厳しい所ではありますけど……

キャッツ

 

キャッツ [Blu-ray]

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  • 発売日: 2021/02/03
  • メディア: Blu-ray
 

く、くそやべー! ミュージカルは見たことないけど、これ、良くないよね。信じられないくらい良くない。ビックリ。

まずは第一に見た目の問題がある。というか、根本的に見た目はめちゃくちゃ見た目は大事なんじゃないかと思う。こんなのストーリーらしいストーリーもなくて、各キャラクターの特徴に刹那的に感情移入していって歌と踊りで楽しくやろう! みたいな話のはずなのに、そもそも根本から感情移入しづらいキャラデザになってるのはもう致命的なんじゃないのかなー。慣れとかそういう問題じゃないと思う。

でまあ、そんなとりとめもないストーリーに芯を通すべき役目はやっぱり主人公が負っていると思うのだけれども、その主人公への感情移入のできなさがやばい。というか、なんなのあの最初の袋から出てくるシーンのカット繋ぎ? あれ細切れでイマジナリーもバンバン踏み越えて、混乱を表現するようなカットだと思うのだけれども、その混乱ってすでに混乱をさせられている主体者である主人公に共感ができているからこそ成立するヤツでしょ? それがないままガチャガチャカットを切り替えるものだから、もう最初から焦点が合わなすぎて「マジでどうでも良い」という気分にさせられたよ。身体的な動作って、もうそれだけで人間の注意を惹きつける力があるはずなのに、それをカットでズタズタに切り裂くんだもんな。まじでありえねーよ。

みたいな意味わかんねー混乱のシーンが怒濤の勢いで続いたものだから、ジェニエニドッツの素晴らしさは一服の清涼剤になったのだった。あそこで始めて「動きってのはそれだけで視聴者を感情移入させる働きが(本来は)あるんだな」ってことに気付かされたもん。あとはまあ聞いたことある「メモリー」堪能して終わり、みたいな感じだよホントに。

デッド・ゾーン

 

デッド・ゾーン(字幕版)

デッド・ゾーン(字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

うーん、いい……クローネンバーグいいな……ホラー要素のあるシーンが、基本的に編集でギョッとさせるのが本当に良い。当たり前の日常がスローモーションでとられるだけで異化されてしまうのも素晴らしい。うーん、いいな……クローネンバーグのホラーはいい……

スティーブン・キング原作の映画って、基本的にあまり映像化に向かないよなーと思っていたのだけれども、うーん、これはだいぶ良い感じなのではないだろうか。ってかさ、能力的にはだいぶ地味だよね。氷の中に落ちるところとか工夫はしてあるけれども、一瞬で事情を察知させなければならないから、情報量を詰め込まなきゃ行けないわけで。大統領の例のシーンは、その説明クサさにちょっと笑ってしまうのだった。

でもまあそこら辺の辛さを加味しても、あのラストシーンがあればオールオッケーという感じがする。最後の切れ味はマジで素晴らしいと言うか、理想的な映画の閉じ方だよなー。言葉じゃなく映像で見せる。素晴らしい。

あとはまあ当たり前だけど、クリストファー・ウォーケンは良いなあ。あまり前の映画は見ていないので歳を取ってからの印象しかないのだけれども、あーそうかーこういう役柄やってたんだなーめちゃくちゃ似合うなー。

いやー、クローネンバーグ今のところ外れた記憶がないぞ。もっと見よう。

スカイスクレイパー

 

スカイスクレイパー [Blu-ray]

スカイスクレイパー [Blu-ray]

  • 発売日: 2019/09/04
  • メディア: Blu-ray
 

うーん、この空っぽ感。堪んねーなー。

国際都市香港に聳える経済発展の権化である超高層タワーって、それだけで象徴的な意味を帯びざるを得ない……と考えるのが普通なんだけれども、そこら辺をカッ飛ばして単にドゥエイン・ジョンソンの家族のストーリーのみに特化させるこの道具立てが、いかにも中国市場狙ってますねーって感じで最高。うがち過ぎです? いやでもかなり執拗に、アクションを見て一喜一憂する野次馬=観客を置いて視線を同化させる辺りとか、ものすげーそこら辺を意識しているようにしか思えませんでした。

とにかく小難しいことは省くために上の居住区画には主人公たち以外いません! 燃やすのは無人の区画だけです! みたいな割り切りとか、細かい必然性とかは全く考えずブオンブオン回る発電機の真ん中に接続ポイントがあったり、ただ見栄えのためだけになんの意味があるのかわからない現代的ミラールームを天辺に作ってみたり、もうそういう「こまけーことはいいんだよ!」の突き抜けっぷりが半端なく、まあそれはそれで心地良くはあるものの、いやでももう少し工夫しておけよ! とも思う。

あと格闘シーンで思ったんだけどドゥエイン・ジョンソンの体格が全く大きく見えないのが面白いですね。片足を切断されているのもそうだけれども、一応強く見え過ぎないように色々配慮されてるんだろうなーと思いました。

エルカミーノ

 

映画の撮り方をしているけれども精神性はまあいつものテレビシリーズって感じであり、映画としての満足感を求めて見るとだいぶ肩透かしかなあと思います。いつものように2時間が終わっていた、という感じ。それまでの積み重ねがあるから、普段よりはだいぶ情緒を感じるなあとは思うけれども……

このシリーズの緊張感を支えていたのは「嘘」だと思うのだけれども、それが失われてしまったせいで、まあ全体的にストーリーが弛緩するのはしょうがないところはあるよね。ジェシーってシリーズを通して様々傷を負わされてきたけれども、基本的にはストレートに自分の感情と戦ってきたキャラクターではあるわけで。

まーでも逆に言うと、「逃げ出したい」という希望を叶えるしかない、特に工夫のしようもないストーリーの構造で、普通にドラマを牽引できるってのは、まあすごいことではあるんだよなーきっと。ここら辺はドラマを作る人間としての根本的な体力が違うんだろうなーと思いました。

まあしかし、登場人物全員歳を取りましたよね。でもってそれはもちろん、ジェシーが最後に格の違いを見せつける説得力にもなっているわけで。

いやあ、まともにちゃんと見たドラマってなかなかないんだけど、さすがに面白かったなあ。