ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ロングショット

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いやー、これはなー、題材がいいだけにもうちょっと色々やりようがあったんじゃないかなー。ふつーにあの俳優の話を聞くだけの方が全然面白い感じもする。ってかあの無駄に緊張高めるだけのクロスカッティングいる? 逆にイライラするんだけど……

まあとにかく元の題材が奇跡的すぎて、うおーアメリカだなーベースボールで奇跡が起こるんだなーと感激するけれど、それが裁判の上で決定的な証拠にならないのは、いやー事実だからしょうがないんだろうけどしかし最高にしんどいよなー。っつか、場所の証明するだけだったら最初から携帯電話の履歴を追っかければいいだけじゃん! あの感動は何だったんだよ!

後半の携帯基地局の話もいまいちピンとこないし、最後の裁判官の判断に何が一番決定的な役割を果たしたかが明かされないのって、ウーンさすがにあり得ないと思う。挙げ句相手の検事を「スナイパー」呼ばわりして悪役っぽく仕立てる作意には、だいぶしんどい気持ちにさせられます。

ってか一番ヤバいのは、主人公を犯人に仕立て上げるために色々やったOP・EDに出てくる警官達でしょ? そこらへんを追求するまでもないのはなんで? アメリカじゃ日常茶飯事だからね! ってこと? いやー……

マンデラの名もなき看守

 

マンデラの名もなき看守 (字幕版)

マンデラの名もなき看守 (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

マンデラがアパルトヘイトが終わった南アフリカ共和国で大統領になって、みたいな話は一応歴史的に知ってるけど、あーそうかーそういう感じなのかー。ってか政治犯が軟禁されるみたいな状況もあんまり良く理解できてなかったんだけど、なるほど海外からの圧力なんかも含めつつこういう状況に陥るワケね。68年とかから始まるのが大変納得。あと政権交代で方針ががらりと変わるものなんだろうなあ。

序盤とか結構わかりやすいくらいにわかりやすくエピソードがつくってあって、正直ちょっとやりすぎかなーと思うところも多い。ってかさすがに子供をダシに使って主人公が疑問を抱きはじめるのは、いやもちろん理にはかなっているんだけどナンダカナーという感じ。「歴史に名前を残したい」とかそんな動機は結構雑だなーと思うし、息子の死からの復帰とかも、うーんもうちょいこうやりようがないかなあ……という箇所が結構ある。

その一方で大変良いシーンもポツポツあって、面会で「触っていいのか?」がまず口をついて出るのはあーなるほどとても良いなあと思う。あとは棒術で戦うシーンも抜群で、いやーベタだけどああいう理屈が繋がってないようで繋がっているようで……みたいなのがストーリーにとって一番大事なんだよなーと思います。

黒部の太陽

 

黒部の太陽 [特別版] [Blu-ray]

黒部の太陽 [特別版] [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2013/03/20
  • メディア: Blu-ray
 

やっと観れたよ。ってかAmazonのビデオに前から入ってたっけ? ずっと観なきゃなあと思っていた作品ではあったのだけれども。

石原裕次郎と三船敏郎がガップリ組み合ってただでさえ満腹なところを、クッソ暑苦しくて真っ暗な掘削シーンを延々やり続けるもんでもーこれ以上食えないよー! って感じである。

まあしかし「高度経済成長期」って感じの映画で、中途半端に「人命第一」ってお題目が入れられているけれども、実際そんなに人が死なないわけがないよなーあの現場。ペラッペラなヒューマニズムが大自然の圧の前では全くの無力って感じがすげーよくわかる。もちろん主人公側が「死んでもトンネルを通せ!」ってキャラ付けにできないのは理解できるんだけど、やっぱりそこら辺は矛盾を抱えた作品であって、しかしその矛盾こそが高度経済成長期って感じ。

すげーと思ったのは「予算はいくらかけてもいい」って言い切るシーンで、いやああんなの今の日本じゃ絶対できないよねえ。未来に希望が持てた時代だからこそあんな演出が可能だったんだろうなあってのはすごく良くわかる。

あとはなんといっても大迫力の破水帯のシーンだよなー。アレ撮影現場で人死ななかったのだろうかと思うほどの迫力。ぐにゅんと曲がる鉄骨に、頭上に積もる地層の重みに思いを馳せてしまうと、うーんちっちゃいなあ人間と感じてしまいますねえ。

グレイ・ステイト -映画監督が見た光と闇-

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なんやこの変なドキュメンタリー。

陰謀論をフックにしているけどそういう意味ではかなり不誠実なつくりではなかろうか。時代的にクラウドファンディングの先駆けみたいな立ち位置で映画を作ったという話なんだろうけど、いやしかしそこら辺に新しい知見があるかといわれるとそーでもないのね。社会現象としてどのくらいの影響力があったのかが肌感覚でわからんからだいぶよくわからん感じだけど、ネット見てて前提知識があったら、このくらいでもなかなかハートを掴まれる編集になっているのかしらねえ……

しかしこの映画が奇妙なのは後半のオカルティックな展開で、いや本当にアレ意味がわからなすぎて結構怖い。映像素材が豊富なインディーズの映画監督を題材にとっているから、なかなか恵まれているよなーとは思うんだけれども、逆に作品として考えたら「絶対ここの展開にそれを象徴する映像が必要だ」みたいなところがスッポリ抜け落ちているのがホラー。オカルトにはまってスピリチュアルになってるんだろうけど、それを直接的に伝えるのは情緒不安定になっている音声データだけとかたまらないリアリティだよなあ。カメラに写っているのは愛する家族の写真だけとか……

いやー、完成度が高いとかは全然思わないし、肩透かしだし、空っぽだけど、でも奇妙に怖い作品だと思いました。

コットンクラブ

 

コットンクラブ [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
  • 発売日: 2017/06/30
  • メディア: Blu-ray
 

あーこれは正しくマフィアものって感じの作品なんですね。

しかし結構散漫って感じであり、まー意図した群像劇なんだろうけど、そもそも黒人白人アイルランド人ユダヤ人全然関係がわからんので、わからん。タップダンスとか突然みんなで踊り出されても、タップダンスがどんな意味を持つのか理解してないと辛い類の作品ではないのかなー。リチャード・ギアの音楽的才能もよくわからんし、そこからハリウッドでなんの問題もなく成功してしまうのもまーよくわからん。わからんことだらけだ。だいたいダッチが手打ち式であんなやらかししてるのにふつーにその後も活躍している状況はいいのか。とんでもない世界だなマフィア。ヤバすぎません?

ダンスとか音楽とかもまあ雰囲気はあるんだけれどももうちょっとちゃんと見たかったかなーとは思いました。ってかクライマックスのクロスカッティングはなんかちょっと笑っちゃったんだけどあれでいーのか?

あとオーナーとその相棒の関係は面白くて笑ってしまった。ああいう謎の信頼関係いいよね……すごくいい……

ザ・ビートルズの世界革命

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あー、ジョージ・ハリスンのドキュメンタリーとか行く前にこれでちゃんと大きな流れを理解しておくんだったなー。

今まで色々クラシック・ロックなレジェンドバンドのドキュメンタリーを見ていたわけだけれども、ようやくそろそろ時代背景をきちんと理解しつつ流れを把握することができるようになってきたぞー。第二次世界大戦後のイギリスが結構長い間配給制やっていたとか、LSDとヒッピームーブメントの関わりとか、あーそうだよねーここでこうやって関わってくるよねー、とようやく納得。したところにやってくる異物オノ・ヨーコ。なんなんだオノ・ヨーコ。文脈がわからなすぎるぜ……

最近絵画系の作品にガンガン触れていて、今では当たり前すぎてその作品の素晴らしさが理解できなかったんだなーみたいな気付きが大量にあるんだけれども、このドキュメンタリーを観ると全く同じ事象がビートルズにもあったんだなーというのがよくわかる。イギリスの階級社会を打破してブームの中心が若者に、っていうのはイギリス以外ではどーだったの? と思わなくもないがまあ説得力があるよね。ってか雑誌社のインタビューの力関係が逆転したとか、そういう細かいレベルから気付きがあってちょーおもしろい。

カンフー・ヨガ

 

カンフー・ヨガ スペシャル・プライス [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: Happinet
  • 発売日: 2020/01/08
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カンフー映画ってやはり肉体そのものの動きに魅せられるんだなーと言うのがよくわかった。ワイヤー吊ってもやはり肉体は肉体なワケで、CGの動きとは天と地との差があるよなー。あとイージーな危機としてオオカミやらライオンやらコブラやらハイエナやらアニマル軍団が大量に出てくるんだけれども、それもまた「あーどうでCGね」ってつくりでもう全く緊迫感が生まれない。動物との対峙によるトラブルって、リアルの事象はコントロールできないものという生の緊迫感が生んでいるんだなーというのがよくわかる。

でもって肝心のカンフー+ヨガなんだけど、ヨガ拳みたいなの生み出すのかと思ったらそういう文化の融合的なものが全然なくてビックリした。仏教で無理やり結びつける! というのもわからんでもないんだけど、あれインドって今そんなに仏教の影響力ってあるんだっけ? まあそもそもストーリーはどーでもいい話ではあるけどね。まじでどーでもいい。

結局のところアクションにアイディアがあるのは、インドの市場で戦うところだけって感じだったよなー。短い尺の間に場所を生かしたアクションがあって、めまぐるしい展開の中にユーモアもあって、うーんこれこれこれが見たかったんだよってなった。