ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

柳生一族の陰謀

 

柳生一族の陰謀

柳生一族の陰謀

 

まずはこの文字がかっこいい。この時代の邦画の字ってなんでこんなにカッコいいのか。このフォントで名前が書かれてるのをみるだけでもう満足してしまう。一体誰が書いてるんだろうこの文字は。

タランティーノ回りのインタビューとかでよく名前が出て来るので名前は知っていたけど、いやあこんな内容とは思わなかった。ラストの「えーっ!?」な展開は『イングロリアス・バスターズ』とか連想しちゃうよね。

しかしまあ絵に描いたような皆殺し映画で、こんなに皆殺ししても良いものだろうかとビックリしてしまう。群像劇で陰謀ものでという図式はわかるのだけど、仁義なき戦いでも一応こうもっと感情移入の対象はあったわけじゃないですか。馴染みのない時代劇で人物の立ち位置がパッとわかりづらいこともあって、かなーり俯瞰した視点で残虐な殺し合いを眺める感じになったのだった。それはそれでこの映画のテイストになっているのか。

大物キャスト満載のなか、もちろん印象に残るのは萬屋錦之介。その芝居の質も関係しているのだろうけど、ほかの登場人物に比べると役者が違うって感じがしますね。松方弘樹も大変気合いの入った演技をしておりますが、この映画のラストの狂いっぷりを見せられるとなあ……今まで散々時代がかった演技をしてきた萬屋の崩れ落ちっぷりは、下手に殺されたりするよりも余程スカッとしますね。