ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ジョージ・ハリスン/リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド

 

ジョージ・ハリスン/リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド Blu-ray
 

マーティン・スコセッシの尺の感覚が炸裂してるな。この監督も油断するともうべらべらべらべら饒舌にしゃべり続ける感じの編集するよねえ。それがこの映画にとってプラスになっているかというと、うーんたぶんプラスになっている感じはすごくする。ドキュメンタリーは大きな事件がいくつかあってそれを中心にどうストーリーを展開するか、その人生をどうやってストーリー仕立てにするかがポイントだと思うんだけど、この映画にそういう作意がめっちゃ薄い。まあビートルズの物語なんて自分みたいな全然知識のない人間にだってある程度はインプットされちゃってるわけで、それ以上のストーリーってそんなに語られてない感じなんですよね。あるのはただ散漫で大量の事実・事実・事実。狂乱のアイドル時代は狂乱したまま語りが重ねられていくし、LSD十共に東洋思想が突然脈絡もなくブチ込まれるし、エリック・クラプトンの略奪愛はえ? え? え? って混乱したまま放り投げられるし、暴漢忍びこみ事件は本当に何が何だかわからない。わからないんだけど、まあ人生ってそういうわからなさの集積としてしか存在しなくて、それがマテリアル・ワールドって言われるとウーン確かにと納得してしまうのはこれだけ長い尺があるからだろうか。多分そうよねえ。