ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

アリス・イン・ワンダーランド

 

アリス・イン・ワンダーランド ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]

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引き続きアリス関連作品を観るシリーズ。

正直言ってジョニー・デップとティム・バートンのコンビでもこんなになってしまったのかーって感じ。ディズニーが不朽の名作『不思議の国のアリス』を実写(というかCG)でやる! となったらプレッシャーも滅茶苦茶ヤバいだろうし、そこにこの計算できるコンビで戦いを挑むのもまあ普通だよなーとは思うんだけど、今作品ではあんま上手くいってるようには思えなかった。

っていうかなんなんだろうなあこの気の抜けた感じは。ティーパーティーって、アニメ版のアイディアのブチ込みっぷりは凄まじくて、いかにお茶くみをするかだけでも全然面白く観ていられるわけでしょ? 『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』だって過剰な演出をガンガンやっていたわけで……と思ったけど、あー、アレってティム・バートンは原案・制作に止まっている感じなのか。確かにこの人、過剰な演出と言うよりも、抑揚で眩暈を起こさせるタイプの監督って印象はあったかもなあ。

しかし『不思議の国のアリス』の魅力って、アニメの影響が強すぎるのか、言葉遊びだったりナンセンスなエピソードだったりの過剰さに求められるような気もして、するってーとこの作品はちょっとスマートすぎる感じもする。名前を取り戻すとか、ジャバウォックをラスボスにしちゃう下りとか、もっと言えば向こう側に行って帰ってくる構造の意味づけとか、そういうごく当たり前のストーリーテリングが空回りしちゃってる感じ。アリスがオトナになるってのはそういうことじゃないと思うんだけどなあ。

あとCGがちょっとこなれてないのかなーという感じもする。基本的にはライティングがちょっとズレただけで人間の脳は違和感を感じてしまうんだなあ、という箇所がちょこちょこ目についてなかなか集中できないのだった。アリスの背丈を大小させたりする不思議演出でその違和感を逆用している感じもなくもなかったけど……