ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

面白ければなんでもあり 発行累計6000万部――とある編集の仕事目録

 

面白ければなんでもあり 発行累計6000万部――とある編集の仕事目録

面白ければなんでもあり 発行累計6000万部――とある編集の仕事目録

 

ラノベからはだいぶ離れてしまったけど、時折電撃文庫の大賞くらいは読まなきゃなーとは思っているわけで、でもここしばらく全然面白いなーと思える作品と会えてない。なんか妙に流行の後を追ってそうなヤツとか、あとそもそも文章が微妙だなーと思える奴とか。一体どういう動機でこういう小説に賞をあげてるんだろう、というのは常々疑問だったんだけど、あー、確かに電撃文庫のヒット作って大賞からズレたとこから出てくるよなあ。そういう意味では編集者三木一馬は名編集者なんだろうと思う。

俺妹なんかはほとんど追ってなくても週刊マンガよろしくライブ感でお客さんを巻き込んでいたのが印象的だったけど、著者はヒットの法則はなくてケースバイケースって原則を繰り返しててなるほどなあと思う。実際例に出された文章は、まあちゃんと説明にはなっているんだけれども、魅力的であるかといわれればそんなにハッとさせられたりはしない。だからこそ作家それぞれの魅力やら個性やらを見て付き合って引き出して、というのに神経を注ぐのが編集者としての仕事だと思っているのだろうなあ。あれだけメディアミックスに成功しておいて、アニメは80%とかの心情も、うーんクレバーだよなーと思う。

しかしこれポジティブシンキング啓発本みたいなところでまとめちゃうのはだいぶもったいない本ではあるな。どう考えても作家とコミュニケーションをとることに労を厭わない姿勢が生み出したヒット群に読めるもんなあ。