ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

東京喰種

 

いやー、マンガがあんまり上手くないよね。率直に言って大変読みづらい。序盤はぎこちなさでつっかかってつっかかってだいぶ苛立ちが先行したのだった。構図による視線誘導って大事なんだなーと思わされる。後半は上達したのとあとスタイリッシュアクションがこなれてきたのでまあまあ雰囲気で読めるけど、肝心のストーリーが混迷を極めてしまってどうもね。登場人物を増やすことにメリットがあるのはわかるんだけど、でもコレだけ人物が増えたのに世界観が広がっている感じが全然しなくて、未だに東京がどんな都市で対立組織がどのくらいヤバいのかがわかんなくてキツい。作者の中ではそれぞれのキャラクターのバックグラウンドとかが色々展開してきてキャラがガンガン動いて人増やすと組み合わせは無限大! でちょー楽しいのかもしれないしそう思ってそうな空気は節々に感じるんだけど、うーんオレにはそれを読み取って楽しむ回路がないなあ。っていうかなんであのアキラとかいう人があんなおいしいポジションにいちゃってるわけ? 創り手側は「うわーこのキャラいい!」って思ってるように感じられるんだけど、オレには全く思い入れできなかったのでマジで謎。あと致命的なのは主人公の立ち位置で、最初一般人だったのが強制的に半分向こうの世界に脚をつっこんでしまうのは、読者に異世界見聞をさせるのに大変有効なフォーマットだと思うのだけれども、なんで突然スーパーサイヤ人化してんの? 突然思わせぶりに現れるバックグラウンドでイヤボーン! って、あー、そういうの好きな人にはたまらんのかしらそういうものなのかしら。でもそれまでワリと丁寧に人間と異形の狭間で苦悩するキャラクターに共感させるつくりだったから、急激にあっち側に行かれちゃってビックリしちゃったよ。しかもなんか強くなってるし、っつーかなにが強くなってるのかサッパリわかんないけど。まあスタイリッシュ雰囲気バトルで思わせぶりな人間関係を補完して楽しむ作品という印象で、たぶん自分には向いてないんだろうと思われる。残念。