ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

八甲田山

 

八甲田山 HDリマスター [Blu-ray]

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『デルス・ウザーラ』と『野火』を見たあとに『八甲田山』という流れが神がかってて笑う。足して二で割った感じとはこのことか。そしてまたどの映画にもなんとなーく戦争の香りが漂っているのがなんともね。っていうかデルス・ウザーラって日露戦争中の話かあ。やっぱりこの時代の監督の作品には戦争の記憶が色濃く影響していそうだよなあ。

にしても八甲田山、ストーリーはかなり単純で、後半でビックリ演出はあるけれども、基本的にはこんなんで3時間近い内容ホントに持つの? って疑問を抱く内容。なんだけれども、なんかこう仰々しい音楽流されて大自然を撮られて名優たちの男と男のセリフを聞かされて、で気付くと映画が終わってるこの感じはなんなんだろうなあ。ザ・橋本忍って感じ。あのなんかよくわからない案内役の女性のパートとかちょっと意味がわかんない説得力があってすごいよね。

まあとにもかくにも延々雪の中を歩く映画であって、漠然となんとなく事件の概要を知っているからショックはそんなにないけれど、いやあそれも逆にしんどいか。もちろん組織の失敗には辛口で、馬鹿げた思いつきで末端が苦労するいかにも日本らしい定型だけど、最後にわざわざ指揮官を生還させてから殺させるのはすごいよなあ。あれも史実を下敷きにしているのかしら。