ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

姿三四郎

 

姿三四郎

姿三四郎

 

蓮の花一本! 泥の沼に咲く花に……みたいなエピソード一発で通してしまうのすごいなあ。余計な言葉を入れずに映像の力できっちり演出しているのは、なるほどサイレントっぽくもある。

ストーリーは小細工のないエンタメで、なぜだかわからないけれどもとにかくなんかめっぽう強い主人公と宿命のライバルと、あと宿命のライバルのお師匠さんとその娘と、みたいに大変わかりやすくて、うーん十全って感じ。いきなり泥の中に飛び込んだときはなんなんだこいつ? とか思ったけれども、観ているうちにちゃんと姿三四郎の人となりに共感できるのはさすがだなあ。あの秘密を打ち明ける階段の引っ張りがとても良い。

あとはやっぱり画がすげーなーって唸らされるカットも多くて、白黒のコントラスト高くキッチリライティングしてあると、まあカッコいいよねえ。障子と外の風景を使った日本家屋にの撮り方も大変勉強になります。ただ、アクションの撮り方は時代を経てだいぶ進歩したんだなあとは思わされる。さすがに今見ると宙を飛ぶカットは少し笑ってしまうよなあ。あと最後は荒野で戦うのね。柔道対決だとあんまり上手く場所が機能しているようには思えないけど。