ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

暗殺者の家

 

暗殺者の家 [DVD]

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ヒッチコックは好きで『ダイヤルMを廻せ!』以降の作品はたぶん全部見てるけど、初期の方はほとんど観てないのだった。まあよーく考えてみりゃサイレントの頃から撮ってる監督だし観てなくてもしょうがないよね。『レベッカ』以降の作品でヒッチコックっぽさが植え付けられてしまっているので、それ以前の作品があまりピンとこない。評価の高い『バルカン超特急』もイマイチ乗り切れなかったんだよなあ。

『暗殺者の家』にもそれと同じ感覚があって、まだまだ若かったんだなあという感じ。っていうかあの教会あたりの展開がさすがにないよなー。椅子投げ格闘とか必要あります? 窓から逃げ出すのも都合がヤバいし、主人公が殺されない拍子抜け感もヤバい。あとは音響が全体的に寂しすぎて、サスペンスの盛り上げが阻害されてるよなあ。

まあ、一方でちゃんとヒッチコックらしさもあって、サイレントじゃないかってくらい画ではっきり出来事を伝えるのはおーなるほど感心。まあストーリーには直接関係しないけど、冒頭の編み物ほどけるシーンのハラハラドキドキとヒモ邪魔ダンスのユーモアが、この監督の真骨頂って感じだよなあ。

ってかこれ、後に『知りすぎていた男』でリメイクされたヤツなのね。あっちの方は完璧にヒッチコックのエンタメって印象だったから、そこら辺もコミで作り直したんだろうなあ。