ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

世界神話学入門

 

世界神話学入門 (講談社現代新書)

世界神話学入門 (講談社現代新書)

 

いやこれは内容を良く確認してなかった自分が完全に悪いのだけれどもちょっと想像していたのとは違っていた。最初のあたりでDNAとかを調べると神話学にはふたつの層があるって言えるようになってきたんじゃない? あたりの概観は大変面白く、また最近おぼえた認知革命の下りとか回想の正当化で神話が要求されたんじゃないかみたいな話は「おーそれそれそれが読みたかった」となるのだけれども、しかしそれってこの本のほんの僅かなパートで、ほとんどは様々な地域の神話の事例をずらずら並べる感じなのだよなあ。個別のエピソードは結構ビックリするし、いやあ神話ってどこからそういう発想出て来るのよ? うんこぬるの嫌でやめたから人間の寿命が短くなったとかマジでわけがわからん! とかなるけれども、自分の脳のデータベースが少なすぎてそのわけのわからんエピソードをどうやって意味づけたら良いかサッパリ。いや神話のそういうわけのわからなさは本文中でも散々言われているわけだけれども。それが最終章で急にとってつけたように現代の人間の生き方とかと繋げられても「え? そんな話だった?」となるよ。入門という名の通りかなり優しく説明してくれているはずなのに、それぞれの事例に納得して共感することが難しいのはなかなか辛い。っていうかこういうジャンルを学問として行うのはホント大変だろうなあ……