ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ブリッジ・オブ・スパイ

 

ブリッジ・オブ・スパイ [Blu-ray]

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わーいわーいスピルバーグだ! この監督は例によってバカバカしいドキドキわくわく映画もたくさん撮ってて、そっちの映画は全然嫌いじゃない、というかむしろそっちの方が好きだなー。『タンタンの冒険』を観て痛感したんだけど、やっぱこの監督のアクションに対するアイディアの図抜けた感じはすごくて、ピーター・ジャクソンの物量とかでもかなわねーよなーやっぱり。無音でも分かる面白さ。

でまあ、そんな映画監督スピルバーグですが、一方歴史に原作を求めての映画もダラララッと撮っていて、『プライベート・ライアン』とかはまあ一応アクションの迫力でエンタメだったけど、結構地味な映画もたくさん取ってるよね。この映画もそういう地味な『交渉』を描いていて、まず真っ先に思い出すのは『リンカーン』だよなあ。アレとよく似た『交渉』の映画。映画、と言わず多くのエンタメ創作がそうだけど、絶体絶命の危機に無茶を承知で主人公の意志を通す、という困難とその解消メカニズムがある。この映画を観て、『交渉』ってのはそのエンタメ的な快楽を純度高く表現できるんだなーと思いました。

あとさすがに省略の素晴らしさで、もちろん時間の経過もそうなんだけれども、主人公からは見えない巨大な組織の省略の仕方が上手いよなあ。スパイとか学生とかの、いかにもこれから関係してきますよって感じのパートのぶっきらぼうな語り方含めて、ザ・名人芸な感じ。