ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

栄光のル・マン

 

栄光のル・マン [Blu-ray]

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なんだこの渋さ。こんな台詞の少ない映画もなかなかないんじゃないか。ってか冒頭の全く何も説明せずにとにかく役者の目力と視線へのズームだけで見せきってしまう演出方針の宣言がヤバイ。どんだけ強気なんだ。

しかしその強気が映画全体に圧倒的な凄みを乗っけてるのは間違いなく、とにかく車車車。車を如何に撮るかどう見せるかにメチャクチャ凝っていて、っていうか基本それだけに全力を注いでいる感じ。いやまあ男女のあれやこれやが一応ドラマとしてくっつけられていて相変わらず言葉少なに顔力で勝負って感じの見せ方でどんだけ直球だよ! と思う。思うけど、やっぱり人間ドラマはワリとどうでもよくて、とにかく車。ホント映画を作った人間は車を見せることばっかり考えてたんだろうなあ。だってこの映画で唯一大きな場面転換が可能な夜のパート、ビックリするほどあっさりしてるもん。普通あそこにもっと大きなイベント起こすでしょ。でもしょうがないよね闇夜じゃ車撮れないもんね。

にしてもスローモーションでの破壊は有無を言わせない説得力があるよなあ。終始画面にブラーかかってまともに捉えられなかった被写体が、ゆっくりと宙を舞うのはどうしたって美しく見えてしまう。ってかあんな速攻で激しく燃えるもんなのか車。