ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ダンケルク

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さかんに言われてるけどこれIMAXで見た方がいいね。じゃないと特にオープニングの縦方向への構図を感じられないかもしれない。左右にフランスの街並みが整然と並んで空の狭さが強調されるショットとか、海辺にこれ見よがしに立つポールとか、あと砂浜に並ぶ兵士の列の縦志向とか。明らかにこれから始まる空海陸の縦の関係性を暗示させる構図になっていて、そこ見落としたらもったいないよね。

しかし映画全体として見たときむしろこれは海の映画であるという印象が大変強い。序盤で縦の印象を強調したからこそ、あるいは縦に長いIMAXの画面であるからこそ、転覆する船のシーンがとても印象に残る。ノーランは破壊のシーンを魅せる監督って印象があったけど、そういえば『インセプション』や『インターステラー』でも地面の方向性が変わるシーンはすごく印象に残ったもんなあ。

陸海空の三つの視点の時間の流れが違ってて……というのがどれだけ有効に機能しているかは正直よくわからん。自分は前にちらっと聞いてたから全然違和感はなかったけど、知らなかったら大混乱だよねえ。はたしてそこまでする理由があるのだろうか。『インセプション』みたいな明確な構造があるわけではないからなあ。

ただし三つの異なった時間の流れを音楽が強烈に結びつけているその体験は面白いなあと思う。監督が脚本を兼ねているからできるつくりだよねえあれ。あとハンス・ジマー。全編ハンス・ジマー鳴りっぱなしで、映画全体が暴力的な印象あるよね。

いやあ、何にせよクリストファー・ノーランって感じ。IMAXで見るが吉と思います。