ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

シティ・オブ・バイオレンス -相棒-

 

シティ・オブ・バイオレンス -相棒- 特別版 [DVD]

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ダセぇ! 圧倒的にダセぇ! 洒脱な感じが全くこれっぽっちもしねぇ! 随所随所でキメてるつもりで入る演出がいちいち「ダッセー!!」と絶叫してしまうような垢ぬけなさで、いやでもなんかこれクセになりますね。いや全然肯定するつもりはなくて、もしオレが生まれ変わって映画監督になったとしてもこの演出は絶対に取り入れたくないなって断言できるんですが、それはそれとしてなんかこうこの映画には填まってますね。

まあ映画としては中途半端なところがあると思うんですよ。たぶんこれちゃんと泥臭い「米に謝れ!」的エピソードでキャラクターを描いていけば、友情と裏切りに彩られた5人組の愛憎劇としてこのダサダサ演出も「うんうんこのダサさがいいよね!」となったと思うんですよ。ところがどっこいなんかこう役者の顔芸が炸裂するようなエピソードが足りなくて、だからラストの友人同士の殺し合いもイマイチ感情が突いてこないわけですよ。ラストであんだけ大仰な道具立てをして彼らが殺し合わなきゃならない理由がよくわからんもん。いや憎み合うのはわかるけどさー、あんな檜舞台設定するほど感情盛り上がらないじゃん?

でもまあ、そんな疑問をすっ飛ばして画面上で繰り広げられるスピーディーな殺陣は最高にカッコいい。ステージごとに見ていけばアイディアは不足していて、派手に見せかける伝統爆発の意味の無さやアレだけ特殊な舞台を用意しておきながらそんなに活きているようには思えなかった障子小部屋バトルなど、もう少し頑張れよーと思わないこともないけど、何はともあれあの足技見せられたら色々納得しちゃうよね。回転回転回転! スピードと回転力にあらゆる疑問が置き去りにされて、ストーリーもどっかに放り投げられちゃって、まあでもそれはそれで悪くない映画なのかなあ、と思いました。