ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ミッドウェイ海戦

 

ミッドウェイ海戦/ドキュメント真珠湾攻撃 [DVD]

ミッドウェイ海戦/ドキュメント真珠湾攻撃 [DVD]

 

ジョン・フォードのドキュメンタリー。南の島を舞台にした印象深いショットが満載で眼福。空を舞いコミカルに地を歩く鳥を利用して反東条をプロパガンダしていて、その手際はさすがだなあと思わされる。序盤いきなり「飛行機の側で海パン一丁で楽しげに遊ぶ兵隊」の姿でスタートしたり、短いながらも当代一流の映画監督の匠の技が凝縮されている感じ。いやはや、アメリカでもこういうプロパガンダ映画って流れていたんだなあ。

それにしてもズルいのは戦闘シーンで、技術的制限から日本軍の飛行機は遠くにしか捉えることができないんだけど、音響でバッチリその恐怖を植え付けてからの爆撃! で、画面が上下に一瞬ずれる! ある種メタな映像が、視覚情報の枠組みを破壊するほどの衝撃を持って視聴者に襲いかかってる。いやあ、恐怖の正体は微かに遠くに感じるだけでいいんですね。映すべきはむしろそれにやられた自国の設備であり、焼き払われた病院と黒煙であり、命を失った味方の兵隊である、と。なるほどなあ、敵の顔が見えない方がむしろプロパガンダには好都合なんだろうなあ。