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ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

月とライカと吸血姫

 

月とライカと吸血姫 (ガガガ文庫)

月とライカと吸血姫 (ガガガ文庫)

 

オレにとってロケットものの一番の面白味って「なんで宇宙に行くの?」なんです。ケネディの時代とは違うわけじゃないですか。費用対効果はよくわからんし軍事目的では面白味に欠けるしそれじゃあなんで空に行かなきゃいけないの、と。夢やロマンを噴射して飛ぶのも良いけど、でもそいつが推進力生み出すためにはずいぶんな重みがなきゃいけないわけでしてね。

この物語は架空史の冷戦を背景にしているものだから、まあ状況的にはロケット開発の状況が整ってる、というか整わざるを得ないのだけれども、問題はヒロインの動機だよなあ。一本描き切るにはちょっと動機が弱い、というか共感しづらいよなあ。まあここら辺は、男性/女性と宇宙開発というポリコレ的にナイーブなアレみたいなヤツに接続しそうでどーもめんどくさいんですが、しかしやっぱり宇宙開発とかフロンティアスピリッツを描くときに、こういう動機で行動されるとどうも感情移入しづらくて。

作品としては身の丈に合わせて丁寧に丁寧に異文化にあるヒロインとの交流を描いていて好感。『吸血鬼』ならではの能力を使って危険脱出! みたいな流れも期待してしまうけれども、そこら辺を避けたのは賢明なのだろうなあ、なんて思いつつもこういう作品でそこをやらないのはやっぱり肩透かしだよなあ。悪い話では全然ないのだけれど。