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ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)

 

またこの監督はこんなけったいな映画を……

全編長回し風で撮られているが、しかしリアルタイムや臨場感のための長回しではなくリアリズムのたがを外すところにこそ主眼が置かれているのが大変面白い。空間感覚を狂わせ人と人の接触を高める舞台周りという装置があるからこそ機能する脚本。まあコレを映像的な工夫で成立させちゃってる時点で、なんかもうすごい。

すごいんだけど、それはやっぱりこの脚本だからこそ必要とされたわけで。飛び降りの辺りのしゃれっ気と、現実との線引きをするときのタクシー運ちゃんの使い方もそうだけれども、あっちとこっちを行ったり来たりする描写がまあ本当に巧みだよなあ。

にしても前半では役者同士のぶつかり合いがメインのテーマだったのに、酒呑んでからはもう完璧に主役の話になったよなあ。あのギアチェンジは大変面白いんだけど、あれだけキッパリ話の色を変えちゃってそれはそれでどうなんだろうか。なんかもったいない気も、しないでもないが、いやしかしバードマンの話だからなあ。そうするしかないのか。よくわからん。

クラゲのエピソードでも明かされるとおり、詰まるところは死に場所を求める男の話ではあって、するとバードマンに別れを告げた主役はやっぱりああなるんだろうなあ、それを娘は祝福するのだろうなあ。